2017年12月3日日曜日

Begin Again 福岡

信号待ちのたびに空を見上げてゆっくりとドームまでの道を歩きました。

ドーム近くの歩道橋の上で立ち止まり,暫くの間美しい空を眺めていました。

夕暮れる前の澄みきった青空にみごとな羊雲が浮かんでいました。

穏やかな祝福でした。

二人もこの空を見たでしょうか。


はじめてひとりでドームへ行きました。

行きたくても行けない母に頼まれたからです。

「しっかり,みてきて。」


ドームの周りは幸せそうな笑顔で溢れていました。

今まで見かけた開演前のそれとは違う初々しい笑顔。

空港の到着ロビーでよく見かける

「待ちわびている」人たちの笑顔でした。


長年のビギストに違いない方々に

「長かったですよね」と

心の中で声を掛けながら2時間待ちました。


18時少し前にサムさんの姿が見えました。

ああ,本当に帰ってきたのかと思いました。

しかしまだ実感がわきません。

18時ぴったりにオープニング。

会場の興奮が高まる中,まだ実感がわきません。


そして突然,ユノが右手から現れたその瞬間,

涙が茫々と流れました。

思いがけない涙でした。

激しい感情に揺さぶられたわけではありません。

ただただ,涙が出ました。



二度目の「再出発」のときのように,この「reboot」も

魂を込めて万全の準備をしてきたことがわかりました。

兵士から表現者へ回帰するために,

体を絞り,声を磨き,修行僧のように。


そしてチャンミン。

もう涙で曇ってはっきりは見えないのに

ちょっと背中を丸めるその仕草に泣けて泣けて

ペンライトを振るのもむずかしいほどでした。


退役して間もないチャンミン。

髪すら伸びきらない,わずかな時間にどうやって。


会場が暗いのとマスクとメガネに助けられて

泣くだけ泣きました。


最初に二人を迎える声や拍手が心なしか小さく感じたのは

同じように声を抑えて泣いている人が

会場にたくさんいたからに違いありません。


圧巻の3時間半。

母のためにしっかり目に焼き付けました。


二十歳になったばかりのようなユノ,逞しく成長したチャンミン。

「Save us」に応えて

この世界に希望を灯しに帰ってきてくれてありがとう。


たぐいまれなる勇者です。

「ありがとう,東方神起!」


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