「第11大栄丸」引き揚げの署名を集めるために故郷へ帰った母。
荷物を下ろした翌日から,東方神起を詰め込んだiPodを道連れに
村中を歩き回りました。
署名用紙を提げて一人先を急ぐ母を見て
次々に声を掛けてくれる村人たち。
過疎化の進んだふるさとに残るのは皆,お年寄りばかりです。
家族ともども漁に携わってきた人も多く,生月島の出来事は
他人事ではありません。
母の話に心をいため,涙ぐむおじいちゃん,おばあちゃんたち。
道の真ん中で,我もわれもと慌てて老眼鏡を探し
震える手でペンを握ります。
昔人ならではの流れるような達筆に感じ入りながら,
人の情けの深さに感激を新たにする母でありました。
こうして署名は最初の一日で目標の100人を超えました。
「明日は隣町の病院へ行くから看護師さんたちにもらってくるよ。」
「水くさい,わたしにも手伝わせてよ。」
協力を申し出てくれる人もあり,明日はまた郵便局へ
署名用紙のコピーに走るそうです。
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